スタイリスト・宇藤えみさんと考える、親子で楽しむホームパーティのアイデア 【前編】 家のしつらえ・飾りつけ
誕生日や季節のイベントなど、ホームパーティの機会が多い子育て世代。とりわけ年末年始は集まるタイミングも増えます。家のしつらえや、パーティ向けの料理、いざわが家が主催となったときにスムーズにこなすための具体的なアイデアについて、スタイリストの宇藤えみさんとYohanaスペシャリストの城山さんが対談します。
「くらしのリサーチ、頼れる味方」では、子育て世代の "知りたい" に答えるさまざまなトピックをご紹介。その分野にまつわる専門家と、Yohanaのスペシャリストとの対談を通じて、くらしに役立つヒントをお届けします。
今回のテーマは「親子で楽しむホームパーティのアイデア」。子育て世代ならきっと経験する、自宅でおもてなしをする機会。できるだけ心地よく、楽しい時間を過ごしてもらうためのアイデアについて、今回は宇藤さんのご自宅を訪ね、しつらえの実例を見せていただきながらお話しました。
【PROFILE】
宇藤えみ(うとうえみ)
スタイリスト・ライフスタイルデザイナー。フードやファッションなどくらし周りのスタイリングを幅広く行う。7歳と3歳の子を育てるママで、日常からおもてなしまで、子どもと心地よくくらすための衣食住周りの提案も手掛ける。自然体の素敵なライフスタイルを切り取ったSNSも人気。
城山(じょうやま)
Yohanaのスペシャリスト。お客さまの要望や相談に合わせて、さまざまな調べごとやサポート、予約・手配などを手がける。3人の子どもを育てる実体験を生かし、食育や料理にまつわる提案を多く手がける。
子育て世代はどうしてる? ホームパーティのいま
城山さん(以下、城山):
日頃、くらしにまつわるさまざまなご相談を受けますが、これからの時期は特にホームパーティに関わるお悩みが多いです。子育て世代はおうちで集まる機会が頻繁にあると感じていますが、宇藤さんはいかがですか?
宇藤さん(以下、宇藤):
パーティというほどの規模ではなくても、わが家には親子での来客が多いので、おもてなしをする機会はよくあります。
そもそもホームパーティをすること自体、昔より多くなっているのではないでしょうか。ハロウィンやイースターなど、外国からの影響でここ数年で定着したイベントもありますし、コロナ禍を境におうちで集まることが以前よりも増えたように感じます。
子どもだけが主役じゃない、親子で楽しむおもてなし
城山:
そんな中で、お客さまの中には自宅に招く際の準備を不安に感じている方も多い印象です。ときには数ヶ月前から、「◎月にホームパーティがあるけれどどんな準備から始めたらいいですか?」と相談が寄せられることも。
まずは家を片付けるところから始めようと、「Yohana プライムプロ」*の家事代行サービスを利用される方も多いです。
城山:
お客さまとやりとりをしていると、家の片付けから、料理の手配、子ども向けのゲームやアクティビティの企画など、すべてをしっかりやらなきゃと考える真面目な方が多いと感じるのですが、宇藤さんはどう捉えていますか?
宇藤:
今はSNSでいろいろな情報が入ってくるので、周りのやり方を見ているうちにハードルが上がりがちですよね。ただ私は、ホームパーティの目的は皆がリラックスして楽しめることだと思っています。それは招かれる側だけでなく、招く側も同じです。だから、あれもこれもと頑張りすぎない。完璧をめざすというよりは、大事なところだけ押さえて、あとはいつもの家時間の延長のように自然体で楽しめるおもてなしが理想です。
それから、子どもと一緒だからといって子ども中心になりすぎないこと。大人にとって心地いい空間や食事、しつらえを取り入れ、親子で楽しめる空間を作ることも、個人的にはとても大事だと感じます。
子どもだけでなく、大人にとっても心地いいおもてなし。そのためにはどんなところに心を配るべきなのでしょうか。ここだけは押さえておきたいというポイントを伺いました。
まずはここから。気がきく自宅のしつらえ
ーまず用意しておきたいアイテムは「ハンガー」
城山:
おもてなしの準備段階でよく寄せられる相談は、上着をかけるためのおしゃれなハンガーや素敵な食器を教えてほしいといった、アイテムのリサーチです。
たとえばハンガーなら、過去におすすめしたのは天然木の高級感があるもの。デザインがそろっているとさまになるので、単体よりも複数本セットで販売されているものをご提案するようにしています。
宇藤:
上着をかけるシーンでのしつらえは、意外と見落としがちなポイントですね。わが家でも来客を想定して玄関の近くにハンガーラックを置いていますが、ひと目でわかる場所にあると、お客さまがご自身で上着をかけてくれるのでスムーズです。
宇藤:
ハンガーも引っ越しを機に見直して、ネットショップで買った「MAWAハンガー」に。コンパクトでたくさんかけてもかさばらず、ゴム仕様のずりおちにくいデザインなので来客にも便利です。
城山:
宇藤さんはスリッパも人数分用意されていますか?
宇藤:
昔は用意していましたが、わが家の場合は来てくれる友人とキッチンで一緒に料理をするなど、立ち歩く機会が多いので、気づいたら皆脱いでしまっていることも。それならば、と置かないことにしました。
来客だから必ずしもスリッパを、ということではなく、本当に必要なのかどうかはお客さんの様子を見ながら考えられるといいのかもしれませんね。
ー部屋の第一印象を決めるのは「香り」
宇藤:
心地よさの意味で捉えた時、意外と抜けがちなのが香りに対する気配りです。誰かの家に行った時、ふわりと良い香りがするとそれだけで気持ちがいいですよね。
手洗い、玄関、リビングなど、それぞれのシーンで心地よく香るアイテムをひとつ持っておくと、気のきいた印象になります。料理の味を邪魔しない、強すぎない香りであるといいですね。
ー花やグリーンを飾るなら、ささやかでも季節のものを
宇藤:
香りと同じように気持ちを上げてくれるものとしては、花や植物を飾るアイデアも。選ぶなら、今の季節ならではのものを飾ってみてください。自然のものがひとつあるだけで場が和みますし、四季を感じる植物なら、そこから会話も膨らみます。
ー椅子を新調するなら、汎用性のあるものを
城山:
集まる人数により椅子が足りなくなるので、一人がけの椅子を探してほしいというご相談も受けることがあります。
先日ご提案したのは『dinos』の高さが変えられるスツール。
城山:
適当なものを"とりあえず"で買いたくはないだろうと考えて、価格とデザインのバランスを見てちょうどいいものをおすすめするようにしています。
ホームパーティの機会だけでなく、その後の暮らしにも役立つような汎用性のあるアイテムの提案も意識しています。
宇藤さんはいかがですか?
宇藤:
椅子が足りなくなる問題はありますね。わが家ではスツールやキャンプ用の折り畳み椅子でまかなうようにしています。子どもと大人が必ずしも同じ食卓にいなくてもいいと考えて、ソファースペースは子どもたち、食卓は大人とあらかじめ分けてセッティングすることも。
ソファーのあるスペースにキャンプ用のローテーブルを出し、子どもたちはそこで過ごすこともあります。意外とそんな非日常なシチュエーションも楽しいものですよ。
子どもが喜ぶ、飾り付けのアイデア
ー装飾用バルーンは、「長く置いておく」前提で選ぶ
城山:
子ども向けのパーティだと、飾り付けに力を入れる方もいますね。お客さまのご自宅のテイストや、お子さんの好みに合わせたアイテムをご提案しています。
ただ、バルーンなどの飾りものはきらびやかなものが多いのが難点で……お客さまによっては、もう少しシンプルなものを求められる方もいます。宇藤さんはどんなものを選ばれていますか?
宇藤:
ついこの間、娘が誕生日を迎えたのですが、飾りのバルーンは『フライングタイガー』で購入しました。さまざまなデザインがあって、色合いも比較的落ち着いています。
バルーンを飾るのはイベント当日だけだと思っていたのですが、実は子どもって、その後もしばらく飾っておきたい、と言いがちなんですよね(笑)。その日限りではなく、長く飾る可能性も考えると、派手すぎないものが重宝します。
ー手作りするなら、組み立てるだけの「ペーパークラフト」がおすすめ
城山:
飾り付けを手作りしたいというお客さまもいらっしゃいます。とはいえ難しすぎるものでは負担になってしまうので、そんな時におすすめしているのが、『キヤノン』が展開しているサイト『Canon Creative Park』の型紙をダウンロードできるペーパークラフト。
城山:
クリスマスやハロウィンの飾り付けから、日常のおもちゃまで、手軽に作れる紙のおもちゃの型紙を無料でダウンロードできて、クオリティも高くおすすめです。
ここまで「親子で楽しむホームパーティ」について、できるだけ心地よく、楽しい時間を過ごしてもらうための家のしつらえ・飾りつけのアイデアを宇藤さんに伺いました。後編では、おもてなし料理や食卓のスタイリングなどのアイデアを実例とともにご紹介します。
Yohanaなら、「おもてなしの準備」をさまざまな入り口からサポートいたします
・インテリアの片付けや整理、雑貨のリサーチ
・作りやすいおもてなしレシピの提案
・子どもが喜ぶ飾り付けアイテムのリサーチ
ご家庭の状況に合わせてお手伝いします。
▶もっとYohanaについて知りたい方は、
こんなとき、Yohanaに頼って!【基本編】をご覧ください。
▶Yohanaの最新情報や、くらしのTo-do(タスク)を解決する方法は、
Yohana Instagram へ。