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こんな時どうしてる? 生活の知恵あれこれ -「横澤夏子の『本日も送り迎え』」#2

仕事に家事に育児にと、縦横無尽に大活躍中の横澤夏子さんによる、子育て家庭の怒涛の毎日を応援するpodcast番組。
こちらのnoteでは、各エピソードの書き起こし記事をお届けします。
横澤さんとゲストのおしゃべりで、日々のくらしにちょっと役立つアイディアをお届けしたり、リスナーのみなさんから寄せられる「あるある」なおたよりに、笑いあり、涙ありで向き合っていきます。




ブチギレ案件は弁護士ばりの文章で気持ちを整理

今回も前回に引き続き、番組スタッフさんから送られてきた質問に答えていきたいと思います。最初は「夫婦げんかの仲直りの方法が知りたいです。そもそも喧嘩しますか?」
めちゃくちゃします。本当にブチギレて、もう「なんなんだ、これ!」みたいな喧嘩したりするんですけど、私の喧嘩方法はとにかく溜めないっていうのがまず1個。それと、喧嘩し終わった後に「あれも言えばよかった!」っていうのがすごい悔しいんで、言いたいことをLINEにまずまとめるんですよまとめて、絶対に言い漏れがない、「これで私は戦えるのか」っていう弁護士のような文章を作るんですね(笑)。その後で「あと、これもなんだけどさ」ってどんどん言っていく。

文章にすると自分の気持ちを見つめ直せる

口頭でワーッとやると、余計な一言だったり傷つける一言を言っちゃうけど、LINEの文章は「いや、私は大人なんですよ」っていう体(てい)で作っていくんで、余計なものが省かれていくんですよね。だから文章にまとめるって結構良くて。それを送って向こうにも読んでもらって、ちゃんと口頭でも言うんですけど、無駄を省けるのと自分の気持ちも見つめ直せるんです。「なんで私は腹が立ってるのか」ってところまで深堀りできるのもすごい良くて。
ただ、仲直りはねぇ……夫が次の日に「昨日ごめんね」って言ってくるんですよ。「私だって謝りたいのに、先に謝るな」って怒ったこともあります(笑)。

「ホルモンバランスの化身」

でも結局すべてはホルモンバランスのせいだと思ってて。「私はホルモンバランスの化身なんだ」「横澤夏子と結婚したんじゃなくて、ホルモンバランスと結婚したと思ってください」って妊娠中に言ったことがあるぐらいで(笑)。「操られちゃってんのよ」「なんでこんな言葉言っちゃうんだろう。これは横澤夏子の言葉じゃないのよ」って悲劇のヒロイン演じてます(笑)。

このホルモンバランスもいつまで続くのかな? って思うんですけど。産後1年ぐらい経つと「でも一生産後だしな」って思いながら、私はこれからもホルモンバランスの化身として生きていこうと思っている感じもありますね。
ただ、言葉には本当に注意するようにしてます。それをね、子どもが聞いてるから。保育園とかで真似してほかの子に言っちゃったらしょうがないし。長女には「プリンセスだね」って言ってて、同じように自分にも「私はプリンセス、夏子プリンセス」って言うように気をつけてます。

ちょっとしたゲーム性で家事分担も楽しく

続いて「旦那さんに気持ちよく家事をお願いするための言葉、声のかけ方を教えてほしいです」
これは私もめちゃくちゃ探してる言葉ではあるんですけど、私が「これ、いいよ」って教えてもらってよくやってるのが「洗い物と掃除機かけをしなきゃいけないんだけど、どっちやりたい?」って聞くんですよ。やらない選択肢はない(笑)。でも「どっち?」って選ばしてあげる。 土日の子どものお風呂も「入れるのと上がるの、どっちがやりたい?」って言うと「じゃあ入れるか」ってうながせるというか。選択肢を出すのはね、私はめちゃくちゃやってますね。

オムツ替えをどっちがやるかの攻防

あとね、子どもが3人いるとうんちの回数もやっぱり多いわけですよ。うんちのオムツのときって「ねぇ〜、またうんちしたじゃん〜」ってなることが結構多くて。しかも子どもが夫の近くにいるのに「え、オムツ換えないでこっちに来させようとしてる!」みたいなずる賢いときもあって!

まだ新生児の頃、そういうときは子どもをゴロンとさせて「右腕が耳より上にいったら夫が換える。左腕が耳より上にいったら私が換える」って決めて“気をつけ”をさせて。で、「よーい、スタート!」って言って右腕がファーッと上がったら「わー! 夫が換えてくださーい!!」って結構盛り上がりました(笑)。旗揚げゲームみたいなね。そんなふうにちょっとゲーム性を持たせて、子どもにバレないように夫婦でそういうのを楽しんでる感じですね。

仕事時間は、ベビーカメラ視聴禁止!

続いて「母としての自分と仕事人としての自分は少し違いますか。どう切り替えていますか」

あぁ、たしかに、どうでしょうね。どう違うか……でもそれこそ仕事に行くとき、ベビーシッターさんがおうちで見ててくれるときとかのためのベビーカメラを家に設置してるんですけど、楽屋でずっとそれを見てた時代があったんですよ。そこで娘がずっと泣いてると、心がやられるんです。「うわー、めっちゃ泣いてる……」って。可哀想だしシッターさんにも申し訳ないし、「こういうときはこのおもちゃだって伝えればよかったな」とか、そういう感情になって。その後スタジオに入って収録してもなんにも面白いこと言えないんですよ、本当に。

それはやっぱり、自分の中でけじめがつけられていないなと思って。ずっと母親のままでテレビ出ちゃうと、切り替えできないんだなと。それでベビーカメラを見るのは禁止ってことにしました。

母として働くこと

続いて、「会社は母として働きやすいですか」

会社というと私は所属が吉本興業なんですけど、吉本興業は森三中の大島さんや村上さんが先駆者としてそこを切り開いてくださってて。妊活時代からの働き方とかも、多分大島さんは妊活時代にお休みもらったりもしてたんで、森三中さんがそういう働き方を結構作ってくださった感じですね。あと、吉本の社員さんもお子さんがいる方も結構いらっしゃるので。

前までは前日に「ここに行ってください。こういうお仕事があります」ってメールで知ってそこに行くっていう、それだけのやりとりだったんですよ。だけど子どもが生まれてからは「何月何日何時からこの仕事があります。いかかですか?」って聞かれて「その時間は保育園に預かってもらってるので大丈夫です」「その時間だと保育園から帰ってきてベビーシッターさんに預けるから、入り時間はぎりぎりになっちゃうけどどうですか」とかってやりとりになって。二つ返事で「行きます! やりたい!」って言えないのは自分の中では悔しいですけど、会社は結構寄り添ってくれてますね。

賞金で託児所を作りたかった

それでいうと、私はルミネtheよしもとっていう劇場にも月に何回か出させてもらってるんですけど、劇場にお客さんがお子さんを預けられる託児所があったらなって思ってて。お父さんお母さんも劇場に来たら確実に笑わしてもらえるし、90分くらい子どもを預けられるし、いいんじゃないかと思って吉本に言ったら、できたんですよ。結局コロナ禍になっちゃって、今はお休み中なんですけど。

まだ子どもがいないときに、『THE W』っていう女性のネタの大会で「賞金1000万円をもらったら託児所をつくります」って、政治家みたいなことを言って(笑)。結局優勝できなくて1000万円は獲れなかったけど、何社か「一緒にやりませんか」って声をかけてくださって、その方と吉本が手を繋いで。本当に不定期、月1回くらいですけど、吉本の大宮の劇場に保育士さんが来てくださってそこで預かるようになったんです。私もベビーシッターの資格を持ってるんで、出番がない日に赤ちゃんのお世話をする形でやらしてもらってました。

パパママにとって久々の大人の会話劇での笑い

そのときに「新聞で見て来ました」っていうママ友同士の方がいたんですね。「子どもと90分も離れるのは初めてです」って言っていたお母さんたちが、お笑い見て帰ってきた後にキラッキラの笑顔で「本っ当にありがとうございました!!!」って言ってくれて。そのときに「こうやって喜んでいただく方法があったんだ」って知って。それと「お母さんってお笑いを見る時間もないくらい忙しいんだ」って思ったんです。

そのあと、自分も子育てをするようになって「えっ、笑う機会がないんだけど」ってわかって。子どもと一緒にいるのは面白いけど、大人の会話劇で笑うことがない(笑)。だからやっぱり劇場に行って笑わせてもらってリフレッシュするのってすごい大事だなと。吉本と託児所のマッチング性はめちゃくちゃ高いから、全劇場に常設で託児所をつくりたいですね。以前やっていたときは託児費用もチケットに組み込まれてるような仕組みだったんですよ。今は自分の子どもで精一杯でできてないですけど、そういう感じでできたらいいなって今も思ってます。


日々のタスクだって大イベント

続いて「仕事の日、子どもとのコミュニケーションを短時間で密にするための工夫はありますか」

たしかにね、これは本当に難しい。仕事帰りでごはん食べてお風呂入って歯磨いて寝るっていうのがすごく大変で、それだけしかやってないことが自分の中で結構引け目というか……「結局その時間に怒っちゃったな」とか「子どもと全然関われてないな」って思ってて。でもあるとき「いや、ごはん食べる・お風呂入る・歯磨きする・寝かしつけるって相当なイベントだな」って思ったんです。日々のタスクとしてしか見てなかったけど大イベントなんだ、って。

自分がニコニコしていないとはじまらない

そう思いながら子どもと関わるようになってからは「じゃあ今日はお風呂でなにする?」って、洗うしかないんですけど「はーい、目をつぶってくださーい」とか、いかにそこで子どもを楽しませられるかを考えているというか。ニコニコの時間を増やそう、って。それで、子どもをニコニコにするにはやっぱり自分がニコニコしてなきゃいけないから、その時間だけは私はニコニコでいますよ、って。結局自分のご機嫌取りが肝になってくる感じですね。

歯磨きしないとかでワーッてなったらそのときは鬼の顔をしながらやるけど、その後のニコニコの時間をいかに増やすかってことを工夫してる感じかな。難しいんです、これも試行錯誤で。まだ答えは見つかってないんですけど。短時間でひとつひとつのタスクを大イベントとして楽しもうとしてるって感じですね。

寝かしつけ=自分の思考を整理する時間

続いて「自分が休まないといけないなと自覚するタイミング、自分の機嫌の取り方は?」

今話した通り、本当にそれが肝になってくるんですけど、やっぱり自分が「休まなきゃいけないな」「いっぱいいっぱいになってるな」って思うのって、結局睡眠時間が足りてなくて「眠い!」ってなってるから全然機嫌が直らなかったり、ちょっとのことで怒っちゃったりしてて。

で、考えてみたときに、とにかく「わーーー、やらなきゃいけないこといっぱいだーーー!!」ってなってたけど、「今週は私は何で忙しいんだろう?」「何をやらなきゃいけないんだろう」っていうのを整理整頓する時間があると、私は結構リセットできるんですよね。



でも「その時間もとれない」ってなったときに、寝かしつけの時間をその考え事をする時間っていうふうに切り替えました。結構、時間があるんですよ。8時に消灯してからなんだかんだ9時になるまでの4歳の子が寝たらいいなって考えると、1時間、やることがなんにもない。だからそこを考え事する時間に切り替えて「私は寝かしつけの時間を有意義に過ごしました」って自分に言い聞かせて。一緒に寝落ちしちゃったりもしますけどね。

家にいながら「箱根」。自分時間はリラックス

自分の時間をどう“作るか”っていうところでは、土日の寝かしつけの後ですね。うちは土日はお昼寝させないという強行突破で、7時半には倒れるかのごとくみんな寝ちゃうんです。そこからは私の時間で、子どもが泣いたら夫が行く。私はお風呂にたっぷり浸からせてもらって、バスソルト入れたりろうそく炊いたり、教えてもらったマッサージをやったり、いろいろして1時間お風呂に入ります。それを私と夫の中で「箱根」って呼んでて、「ちょっと今日、箱根行ってくるわ」って(笑)。2時間コースは「熱海」です(笑)。そういうふうに、土日の「箱根」と「熱海」をめちゃくちゃ楽しんでる感じですかね。

自分の時間をどう“使う”かでいえば、さっきの寝かしつけの話もそうですけど、寝かしつけの後に9時から友達を家に呼んで話したりしてますね。まだお子さんがいない友人をおびき寄せて(笑)。リビングから寝室に光が漏れちゃうから、ろうそくたいてコソコソコソコソ話すんですね。友達も「こんな暗闇で話したの初めて」って言ってました(笑)。そういうのも結構、自分時間になってるかなって感じですね。

【ほかにも……】
・「Alexaに優しくして」夫からの意外な注意で気づいた、自分の言葉の強さ
・保育園からの帰り道、ファンの方に声をかけられて…長女が発した驚きの一言
・「誰でもテレビに出られるわけじゃない」って、どう教えたらいいんだろう!?


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