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感情的になってもええねん!~くわばた家のポークビッツ事件~

今回のゲストも引き続きYouTube「バタやんちゃんねる」でもおなじみの、くわばたりえさんです!

仕事に家事に育児にと、縦横無尽に大活躍中の横澤夏子さんによる、子育て家庭の怒涛の毎日を応援するPodcast番組。
こちらのnoteでは、各エピソードの書き起こし記事をお届けします。
日々の暮らしにちょっと役立つアイディアをお届けしたり、リスナーのみなさんから寄せられる「あるある」なおたよりに、笑いあり、涙ありで向き合っていきます。

最近わたしが「頼った」こと

くわばた 「頼る」ってことに関していうと、私もできてなかったけど、だんだんできるようになったことが1個あって。たとえば「ごめん、私今日こんな仕事あって、夜ちょっと預かってくれる?」って、こっちが頼るやんか。ほんなら次になっちゃんが何か困ったときに「この前くわばたさんにお願いされたから、次はちょっとくわばたさんに言おうかな」って言いやすくならない?自分が頼ったはずやけど、頼られた側も次に頼りやすくなんねん。頼り頼られがめっちゃいい関係になってきて。

横澤 たしかに。最初に頼るときはめちゃくちゃハードル高くてグッと気合いが必要ですけど、相手からしてみたらその通りだ。

くわばた そうなの。「ごめん」「ええよ、この前お世話になったし」って、そういうのをやっていったら私はめっちゃ自分が楽になったし、頼られても「声かけてくれてありがとう」ってうれしいし。
ほんまに頼るのが申し訳ないとか思わんと、モノに頼る、お惣菜に頼るとかもガンガンやっていいと思う。

横澤 それでいうと、うちは昨日、公文の日だったんですね。公文に行く道中にお肉屋さんがあるんです。公文行く前にお肉屋さんで唐揚げ頼んで、唐揚げをピックして家に戻ってまたお迎えに行くんですけど、その唐揚げがおいしくてしょうがなくて。唐揚げなんて、作るのめっちゃ大変じゃないですか。もうちょっと商店街を利用してよかったんだっていうか、「商店街も私の台所なんだ」と思ってもよかったのかもしれないと思って。

くわばた いや、本当そうやで。唐揚げ揚げるのなんて、子どもが全員小学校上がってからでええのよ。

全部親が「やってあげよう」と思わないこと

横澤小1の壁はどうでした? 何が大変でした?
"3壁"乗り越えてるわけですもんね。

くわばた 何壁もなかったかな。

横澤 え? 壁がなかった? 

くわばた 逆にいうと、小1の壁って何が不安?

横澤 行くのが遅くなって帰ってくるのも早くなるのがいちばん怖いです。

くわばた なるほど。うちの長男は、小1の1学期が終わって夏休み入ったときに、夏休みも学童行ってたの。でも「行きたくない」って。「なんで夏休みなのに学校まで歩いて行かなあかんのや」って言うんよ。「ほな、あんた、1人でお留守番できるの?」「できるでしょ」ってなって。だから小1の1学期までしか学童行かんと、ずっと1人で家でお留守番するようになった。

横澤 心配じゃなかったですか?

くわばた 毎日じゃなくて、私も12時までおるときもあれば休みの日もあったりするねんけど。危ないことはちゃんと教えたり、「ピンポン鳴っても絶対出なくていい」とか「何かあったら電話しなさい」とか。だから、子どもたち3人とも私の携帯番号全部言えるよ。

横澤 夏休みは1日おうちで何をしてるんですか?

くわばたまぁはっきり言って、テレビばっかり見てんちゃう?
「何時から何時まで夏休みの宿題しいや」とか言うけど、結局やれへんねん。ほんで、こんなん言うのあれやけど、私もやってなかってん。

横澤 私もそうです。8月31日にめちゃくちゃ泣きながらやってました。

くわばた 結局そうなのよ。私、夏休み1日中テレビ見てたもん。それが夏休みの楽しみじゃなかった?

横澤 本当、そうだな。夏休みの特権ですよね。
帰ってきてから宿題するルーティンをできるようになるのかっていうのも心配で。だって帰ってくるのも遅いのに、宿題とか明日の準備いつするの?って。

くわばた今の全部、親がやらなあかんと思ってるやん。1年生のときはちょっと見てあげてもいいけど、ほったらかしやったで。私、1回も準備したことないもん。

横澤 でもそれで困るのは子どもじゃないですか。「恥ずかしい思いをさせたくない」って感情も出てきません?

くわばた 私は思わない。恥ずかしい思いするから自分でちゃんとして、忘れ物がなくなんねん。

横澤 じゃあ最初は「これ忘れちゃった」って言って帰ってくることが多かったんですね。

くわばた うん。それでママのせいにして「ママがしなかったから」って言うけど、「いや、あんた、私に何も言ってこうへんやん」って。「プリントがあったじゃん」「私もプリントなんか見てる暇ないねん。口で言ってよ」とか。ほんならもう、ママに言ってもダメだから自分でするようになるのよ。だから私、お母さんがしっかりしてないほうがいいと思う。

「人間関係」は経験でしか身につかないから

横澤 習い事はされてるんですか?

くわばた 長男サッカー、次男サッカー、いちばん下の子は何もしてない。多分、1人目やったら何もしてないのが不安やったと思う。みんなやってるし。でも3人目やから。何もやらせなくてよかった理由のひとつで、人間関係がすごく成長してると思う。

横澤 素晴らしい。

くわばた すごいケンカしてるよ、友達と。
こないだも「なんで私がこうしたときにこうなのよ」とか言ってめっちゃ泣いてて、「でもさぁ」とか言ってる相手の子の声も聞こえてくんねん。「なんやねん、嫌い!」「こっちもあんた嫌い!」とかワーッてなってんねんけど、次の日もその子と一緒に家で遊んでんの。すごいと思わない?

横澤 すごい。

くわばた 塾行ったりいろんな習い事も大切やけど、友達とケンカして仲直りしたり、そういう経験をいっぱいできてるいちばん下の子、めっちゃええなと思って。

横澤 本当はそういう経験を学校でしてくるべきなんですよね。ケンカしたことないまま大人になって、人間関係に免疫力なくてワーッてなること、たくさんあるじゃないですか。学校で人間関係教えてほしいけど、教えてはくれないから。

くわばた でも人間関係ってさ、結局経験じゃない?嫌な上司もいる、どうしようもない部下もいる、そんな中で。自分もそっちの立場やったからさ。もともとがどうしようもない後輩やったから。

焦った時期を経て、「楽しむこと」を主軸に

くわばたでも私、こんな偉そうに「習い事してない」とか言ってるけど、1人目のときすごかったよ。長男が保育園入るとき、同級生が……5歳やで? 「3×1が3、3×2が6、3×3が9」って掛け算言い出したの。「ヤバい、うちの子、数字も1から10まで言えないし書けない。こっちは掛け算言ってる!」と思って。

横澤 そう、焦る焦る〜!

くわばたすぐに本屋さん行って公文のなんとかドリルみたいな、幼稚園でできるのを買ってきて。まずは字を書くために、プールの絵があって「この男の子がこっちに泳ぎます。矢印を書きましょう」って線をなぞる練習やねん。それやのに子どもがさ、水泳帽に色塗ってんの。「違うやん!!」って。そのとき私は3×1、3×2……が頭にあって「ちょっとでも追いつかないと」って感覚でいたから、「なんで水泳帽塗っとんねん!!!!」とか言って。はみ出さんと、きれいに塗っとったわ(笑)。

横澤 くわばたさんにもその時期があったんですね。どういうきっかけで、ドンと構えたおかあちゃんができあがるんですか?

くわばた いや、ドンと構えてないねんけど、なんやろ……やっぱ「頭良くなってほしい」「ええとこ就職してほしい」とかいろいろ思っててんけど、「そんなことよりも、この子が幸せで楽しいって毎日笑えてたら、それだけでいいんちゃう?」と思ったの。私、母親やけど、両親からしたら娘でもあるやん。そう考えたときに最大の親孝行って「私、毎日楽しいで」ってことかなと思って。

横澤 人生楽しんでるほうが親も安心しますよね。

くわばた ってことは、人生楽しむにはある程度のお金も必要やけど、人間関係とか、それこそ何か困ったことがあったときに人に頼れる力つけるとか、頼ってもらえるような自分になるとか、そっちを育むほうがいいのかな、って。じゃあ、どうやったら子どもが楽しめるの? って思うやん。お母さん、お父さん、周りの人間が楽しんでるとこ見せるしかないよ、結局。だってそうじゃない。「こんな人になりたい」と思う人たちって楽しんでるもん。周りの人がなんか暗かったら「この人になりたい」ってまず思えへんし、自分もそっちに引っ張られるし。

横澤 いちばん近い大人が楽しんでたら、楽しい子になるんだ。

くわばた家の感動ポークビッツ事件

横澤 くわばたさんの、大爆発した話と幸せな話も聞きたいんです。

くわばた じゃあ、大爆発からの幸せって、1本立てでいこうか。

横澤 何それ何それ! ギュッとしてる!(笑)

くわばた 3年前ぐらい前かな。いちばん下の子が次の日社会科見学で、お弁当いる日やってん。ポークビッツのウインナーを「絶対入れてね」って言われてたのに、買い忘れちゃったの。「買い忘れた!」と思って時計見たら、もう8時45分ぐらいで。「ごめん、お母さん、ポークビッツ買いに行ってくるわ」って言ったら、みんな、うんともすんとも言わなくてテレビ見たりしてたの。パッと部屋見たらキッチンは洗い物がいっぱい山になってる、リビングは子どもたちが散らかしたまま。それで「お母さん、今からポークビッツ買いに行ってくるからな!!!!」って。
「別にいらん」とかも言うてこうへんし、ウワーッと怒って「あんたらはええよな、今から寝るだけやろ。寝ろ寝ろ言っても全然寝ぇへんし。お母さんは今寝ろって言われたらすぐに眠りたいぐらい疲れてる。でも今からポークビッツ買いに行かなあかんねん!!!」とか喉ガラガラなるぐらいまで怒って。
「帰ってきたらもう絶対寝とけよ!」って出ていって、自転車でも「腹立つわ〜〜」と思って近所のスーパー行ったら、ポークビッツないねん。みんな次の日使うからポークビッツ買うねん。「なんでないねん!腹立つな!!!」って遠いほうのスーパーまで自転車漕いで「めっちゃ遠いやんけ!!」とか言いながら買って。ほんで帰って、もう子ども寝てると思ってそっと家入って、部屋見たらめっちゃ綺麗に片付けられてて。
ほんで、台所見たら…

横澤 え、嘘だ嘘だ。

くわばた全部洗って拭いてあんねん。それでパッと子ども部屋開けて、3人寝てんねんけど「さっきごめんな」って言ったのよ。「寝とけや」って言われてるからみんな寝たふりしてんねんけど、いちばん下と次男がパッと立ち上がって来て「ママ…!」って2人が抱きついてきたの。それで「ごめんなぁ」って言ってたら、次は長男が体だけ起こしてにっこり笑って「うん」ってうなずいたの。リュウっていうねんけど、そこで「リュウ」って言ったらパーッと降りてきて、また私にギュッて。3人がギュッて。私はポークビッツであんなに怒ってたところから……。

横澤 めっちゃ泣ける話、でもおもしろい……(泣笑)。

くわばた ポークビッツ見るたびにこの日のこと思い出すよ(笑)。

ちゃんとできなくたっていい、完璧なママなんて無理だから

横澤 子どもたちとの約束事は何かあるんですか? 「これはやっちゃいけない」とか、当たり前のことはもう伝えてある感じですか?

くわばた 「何かあったらいつでも言ってね」っていうことぐらいかな。

横澤 それは普段から言ってるんですか?

くわばた でもそれで「ママは言わなくてもすぐ気付くよね」って言われる。
なっちゃんもわかるで。これから先、絶対わかる。「ただいま」って帰ってきた瞬間「今日何かあったな」って「ただいま」の言い方でわかるから。

横澤 そういうときはどうするんですか? 「ただいま」が暗いなとか、嫌なことあったんだなって察したときは、なんて声掛けするんですか。

くわばた 初めは「何かあったん?」とか言ってたけど、だんだん大きくなってきてからは黙ってる。で、向こうが言ってくる。

横澤 やっぱり待つことって大事ですね。

くわばた でもこうやって「子育てって〜」とか言ってるけど、結局自分がいっぱいいっぱいやったら未だに怒ってるし、もう全然、全然違うよ。ちゃんとできてないねん。でもいいのよ、もう。「それも私やから」って言い聞かせてるというか。完璧なママなんて無理やもん。

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