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友利新さん(皮膚科医)と語る、周囲のサポートを活かして、みんなで子育て-「横澤夏子の『本日も送り迎え』」

仕事に家事に育児にと、縦横無尽に大活躍中の横澤夏子さんによる、子育て家庭の怒涛の毎日を応援するPodcast番組。
こちらのnoteでは、各エピソードの書き起こし記事をお届けします。
しにちょっと役立つアイディアをお届けしたり、リスナーのみなさんから寄せられる「あるある」なおたよりに、笑いあり、涙ありで向き合っていきます。


人に任せられるところは全力で頼る!

横澤 うれしい〜、お会いしたかったです! そしてやっぱりお会いしたと同時にもう肌の綺麗さが本当に素晴らしい。友利さんは今お子さんはおいくつですか?

友利 うちは10歳、8歳、9月で5歳の3人です。上から男・女・女ですね。

横澤 どうやってお仕事をしているのかを聞きたくて。平日働いている感じですか?

友利 平日はフルで働いてます。もうパツパツですね。正直、子育てをフルでしようとしたら仕事ができないんですよね。横澤さんもそうだと思うんですけども、ママが全部しているのが理想ではあるとは思うんですが、私の場合は任せられることはほかの人に任せて、私じゃなきゃいけないことだけをやるようにしてます。

横澤 ちょっと待って、いろいろ聞きたい! 「私じゃなきゃいけないこと」ってなんですか。

友利 たとえば、朝って子どもたちもテンションがあんまり上がらなくて、「学校行きたくない」とか「朝の支度が面倒くさい」とかなるのでママが一緒のほうがいいかなっていうのと、寝るときはやっぱり必ずママがいたほうがいいのかなって。だから最初と最後はママで締めるみたいな。

友利 あとは、毎日ではないですけどご飯を作ってもらったり献立を考えたりとか、お迎えははなるべく義理のお母さんに頼んだりシッターさんにお願いしたりとか、家族ぐるみプラスほかの方の手を借りてやってるのが現状です。

子どもはみんなで育てるのが当たり前

友利 私は沖縄県の宮古島で生まれたんですね。父と母はちっちゃい会社をやっていたので、母はずっと働いてたんです。だから変な話、親戚のおうちじゃなく隣の人のうちに預けられて育ったみたいな。

横澤 最高。長屋じゃないけど、近所の人たちみんなでってことですね。

友利 そう。「子どもはみんなで育てるのが当たり前」っていう島で育ったので、その感覚を東京でもやってる感じです。

横澤 すごい。それは子育てを始めてからずっとですか?

母親の呪縛から解放された、ある言葉

友利 最初はやっぱり「母親ってこういうもの」呪縛っていうか。
「離乳食は手作りじゃなきゃいけない」説みたいなものとか。ある日、ちょっと遅れて帰ったときに「ごめんね、仕事遅くなっちゃって」って言ったんですよ、ちっちゃい息子に。そしたらうちの主人に「あのさぁ、仕事することは悪いことじゃないんだから、仕事して『ごめんね』って言うのはやめたほうがいいよ」って言われたんですよ。

横澤 ちょっと、すごい名言。

友利 そう。「え?」って思ったら「こうやって仕事して『遅れちゃってごめんね』ってずっと言い続けてたら、仕事することがネガティブなことだって子どもが感じちゃうから」って言われて。

横澤 ねー、本当そうじゃん〜!

友利 「だから『ごめんね』じゃなくて、『今日もいい子にしててありがとう』って言いな」って言われたときに「たしかに」って。「そうだ、私にとっては仕事も子育てのひとつだ」っていうふうに思ったらいちいち謝る必要はないし、仕事は私じゃなきゃできないこともあるじゃないですか。子育ての中でママじゃなきゃいけないところはもちろんやるけど、そうじゃないところはどんどん人に任せたほうがいいなってそのときに思って。

横澤 ちなみにどういう方に何を頼ってるんですか?

友利 義理のお父さんお母さん、あとはシッターさん、家事代行の人も週に何回か頼んでいます。掃除と、作り置きをしてもらうときもありますね。例えば私が2日続けてどうしても外にお仕事行かなきゃいけないとき、5時に帰ってきてご飯作って……となると「急いで食べて」「お風呂入って」「早く早く」しか言わなくなっちゃうんですよね。だから自分の余裕も考えて、そういった方を週に1〜2回お願いしたりとか。

横澤 そうなんですよね。結局自分がニコニコできないというか、疲れちゃって子どもに良い時間を与えられなくなっちゃう。

1人でも多く巻き込んで、子育ての戦力に

横澤 お子さん3人のスケジュールは全部頭の中に入ってるんですよね?

友利 入ってるわけないじゃない(笑)。アプリ頼みですよ。でもそれが夏休みになったらこう変わるとか、お知らせが紙に書いてあったのにその紙がどこかにいっちゃったり、あとは私の場合は夫や夫のお父さんお母さん、シッターさんと共有しなきゃいけないので、デジタルにそこは頼ってます

横澤 何馬力なんだろうっていうぐらい戦力がありますよね。

友利 戦力は1人でも多いほうがいいですよ。いらない戦力はないですから。姉が宮古島から遊びに来るときとかも「じゃあみんなで子どもで遊ぶ戦力にしよう」みたいな(笑)。「みんないるんだから、ディズニーとか行っちゃう?」みたいな感じで、遊びに来る姉さえも戦力にして。

横澤 いちばん大変な時期はいつでした?

友利 全員がまだ未就学児だったときですね。だから本当に今の横澤さんのときですよね。絶対送り迎えしなきゃいけないし、1歳と4歳って遊べるようで遊べないじゃないですか。多分、下の子が3歳とか4歳ぐらいになると急に楽になります。

匿名の情報ではなく、対話できる相手がほしかった

横澤 そうなんだ! 楽になる手前で頼ったものでいちばん良かった、ありがたかったのは?

友利 最初のシッターさんが区のファミリーサポートさんみたいな感じの方だったんですね。何が足りないとかもわかってなかった。それで1か月は1人ぼっちで新生児と一緒にいるみたいな感じだったんですけど、その中で「そういえばお買い物はどうすればいいんだろう」とか「沐浴してるけどこれでやり方は合ってるのかな」とか疑問が湧いてきて。それでネットとかを見ると怖いことが書いてあったりして「誰かに聞きたい」って思ったときに、最初は私のコミュニケーション相手というか先生を探す感じでしたね。

横澤 その感覚、すごいわかります。

友利 ネット上の匿名の人じゃなくてちゃんと言葉を交わせるような人を見つけたいなって。だって子どもが男の子なのか女の子なのか、寝ることが好きな子なのが好きじゃないのかにもよってアドバイスって変わるじゃないですか。そういったことをちゃんと双方向でコミュニケーションがとれる相手が必要だなって思った

先輩ママの存在は、未来を生きている神

横澤 本当に子どもが小さい時期って、ちょっと先行ってるお母さんが、神ですよね! だから私にとっては今まさに友利さんが未来を生きてる神なのでうれしくて。3〜4歳が山場なんだなとか、仕事も子育てのひとつとか、なんていい言葉がざくざく出てくるんだろうと思って。

友利 でも私も先輩のママから言われたり、子育てを卒業された方から言われて「なるほどなるほど」と思ったことなので。これって、人間が子どもを育てていく上ではずっとそうなんだろうなと思います。
今の私は小学校の子どもがいるので「じゃあ中学受験どうする……?」みたいに思ったら中学生の子どもがいるお母さんは神だと思うし、中学校に入ったら今度は高校受験、次は大学受験、あとは思春期の悩みだとかいろんなことが多分あるから。私もずっと「未来から来たな」と思うお母さんたちから聞いていく感じかなと思います。

仕事も子育ても完璧に回せる人はいない

横澤 本当に素晴らしいです。私もよく「どうやって3人を育てながらお仕事されてるんですか」って質問をされるんですけど、自分もどうやって回してるかわからないんですよ。人に頼ったりベビーシッターさん呼んだりとか、やってはいるんですけど、でもこんなに「全頼りです」って言ってくださる方は初めて!

友利 「先生はお医者さんもやってメディアの仕事もして子どもも3人いて、家事も完璧にやられていてすごいですね」ってよく言われて、私も「そうなんです」って言いたいんですよ。やっぱり美しい誤解を解きたくない(笑)。でも新生児を抱えてたり、本当に横澤さんくらいのバタバタしてる頃にそういうことを発信してるママを見たときに、「この人はやれてるのに、私は洗い物はグチャグチャ、自分の服ヨレヨレ。人ができていることをできてないんだ」って思ったら、どんどん悲しい気持ちになってきたんですよ。

横澤 できないんですよね… 回していけないんです。

友利 私はそういうふうにプレッシャーに感じてほしくないなと思って、「いや、全然完璧にはしてません。ほぼほぼアウトソーシングできるものはしてます」って言うと「そっか、じゃあ大丈夫か。ちょっとぐらいヨレッとしてても」みたいに思ってもらえるかなと。

最近の横澤さんと3姉妹

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